家づくりを考える時、「リビングは開放感たっぷの吹き抜けに薪ストーブ」「木の温もりを感じる家がいい」「キッチンはやっぱりオープンキッチンがほしい」と夢は広がるもの。でもよく考えると「建物づくり」のことがほとんど。
とかく後回しになってしまうのが庭やエクステリアですが、建物づくり同様に庭やエクステリアもとても大切。夏の暑い日、木陰をつくってくれる木々や風にそよぐお気に入りの花達ー素敵だと思いませんか。
庭はそこに住む人を癒してくれるだけでなく、パブリックスペースとして街の景観のひとつでもあります。より豊かなライフスタイルを楽しむためにも、家づくりをもっとトータルにデザインしてみませんか。
ふと入った路地の光景に立ち尽くしてしまうことがあります。物語のある庭に出会った時。小さな庭が奏でるエスプリの効いたショートストーリー。大きな庭からあふれる華麗な物語。無表情な家、無愛想な街に暮らすのはつまらないから、今日から庭づくり。
命を守る家に完成形があるなら、命を育む庭はいつも未完。静かに対話しながら手を差し出すと、意外に強い力で応えてくれるのが自然です。
いつのまにか切り離されてしまったかのような家と庭を一緒に考える時がきています。
住宅地の中で角地にあるため、近隣の御宅への景観性にも配慮したデザイン。
シンプルで柔らかな佇まいに相応しい色合いと素材の選定にこだわり、家の風合いを損なわないような外構、庭のレイアウト。植栽を追加し、よりナチュラルな外観に近づきました。
アメリカでは以前から人気のあるシンプル・モダンなデザインベースの庭の修景事例。
「空間の広がりを感じさせるガーデンリビングづくり」を コンセプトに、家の中からの景観性とつながりを特に重視し、プランニングしたものです。
地中海を想わせるプロバンス住宅のT様邸。建物は南面に幹線道路が面しているため、アイアンスリットを設けた塗壁を圧迫感を抑えて設置。床は南欧住宅が似合う砂岩調のデザインコンクリートで仕上げ、全体のカラーを建物と調和させました。
ガーデニングがご趣味という奥様のガーデンアイテムを収納する物置“カンナ”は全体の雰囲気作りには欠かせないガーデンアイテムのひとつ。休日にはパラソルを開き、ティータイムを楽しみます。そんな癒しの時間は、そこを通りかかる人々の癒しの風景と映ります。
南欧風住宅に似合う「開放的でリズミカルな庭」がテーマ。エントランスは住宅と同じタイルを広く敷き、開放的なスペースに。玄関からデッキへと通じる園路はタイル、自然石、枕木と素材に変化を持たせ、多様な表情を演出しています。
また周りは有明砂を敷き、雑草防止も兼ねました。環境にも配慮しスリット状に立たせた枕木は国産新品枕木を使用、道路からの視線は住宅の塗壁が枕木と植栽によってテクスチャーが強調され、住宅を際立たせます。