家づくりを考えるとき、建物だけでなくそのまわりの環境やコミュニティなども重要な要素。
最近では、美しく暮らしやすい街並みや近隣とのバランスの取れたコミュニティといったものを重視する人が増えてきている。
そこで、近年注目されてきたのが、コーポラティブタウンという街づくりの考え方だ。
コーポラティブタウンを簡単に説明すると…
あるひとまとまりの土地を住宅地として開発しようとする場合、通常デベロッパー(開発者=建設会社や不動産会社など)が区画割りをし、土地造成をして販売するというのが一般的だが、そこを
●どんな街並みにするのか
●道路をどうとって、どんな区画割りにするのか
●一区画の広さをどれくらいにするか
といった全体プラン、造成計画などについて、そこに住みたいという希望者が自分たちで考え、希望や意見を集約し、具体的な形にしていく・・・ そんな住民主導の街づくり、住まいづくりの手法、それがコーポラティブタウンだ。
街づくりや住まい方の方向性をあらかじめ話し合い、確認し合うことで、まとまりのある街並みづくりや、住み始めてからのコミュニティの形成にも、非常に効果的だとして注目されている。
そんなコーポティブラウンの考え方を導入した住まいづくりを行おうとしているのが、長野市のエコールデザイン有限会社。同社が目指す家づくり、住まいづくりの考え方について聞いてみた。
家づくりについて考えてみますと、かつては、カタログから家を選んで、そこに自分たちの生活をはめ込むというスタイルが、大手ハウスメーカーを中心に主流だった時期がありました。
でも、家に自分たちの暮らしを合わせる・・・「それって何か違うのでは?」と多くの人が感じ始め、もっと自分たちらしい、自分たちが暮らしたいと思える家にしたい・・・、 そんな想いやこだわり、個性を積極的に取り入れた自由設計の注文住宅が、近年とても増えてきているのは、みなさんご存じの通りだと思います。
しかしさらに考えていくと、そんな自由設計の注文住宅でさえも、土地の形状や大きさに左右されているというのが実情です。せっかく思い入れたっぷりにプランした家も、ただ四角く区切られただけの区画=与えられた空間に建てるのは、なんとも味気ないものです。
家の仕様を考えるのと同じように、本当に自分たちに必要な土地の大きさ、形、環境は何なのかを追求していくことが、これからの家づくり、住まいづくりにとって重要だと言えるでしょう。
土地の形状や大きさから全体的な景観までもそこに住む人たちが中心になって形づくっていくコーポラティブタウンの考え方には、これからの家づくり、住まいづくりのヒントがたくさん含まれています。
コーポラティブタウンの特徴を活かすことで、
●敷地の大きさを希望通りに自由に設定できるので、本当に必要な広さの土地を確保できる
●自分の敷地以外の、街づくりにとっては欠かせない諸要件・・・道路の取り方や舗装のしかた、植栽計画や住人がみんなで使える共用部分(コモンスペース)の設置などについても、自分たちの思うようにプランすることができる
●そしてそれぞれが個性的でありながら、まとまりのある美しい街並みを形成できる
などがあげられます。
さらに事前に建物の配置などを協議・調整することで、それぞれプライバシーの確保や陽当たり、風通しを考慮することができるのも大きな特徴です。
エコールデザインでは、このコーポラティブタウンの考え方を取り入れて、2~5軒単位のコンパクトなプロジェクトを、長野市篠ノ井(150坪)、駒ヶ根市赤穂(400坪)などで企画中です。
敷地としては1区画あたり70~150坪と充分な広さを確保しつつ、希望や意見を集約しやすい規模に抑えています。
その土地を希望者のみなさんで自由にプランし、希望の大きさ、希望の街並みになるように一緒に考えていくわけです。
さらにコーポラティブタウンの考え方を定期借地権と組み合わせることで、土地取得にかかるコストを大きく削減し、その分を家づくりや街並み形成にシフトして、ゆとりのある住環境を実現することができます。
植栽が整備された家並みの一角には大きなシンボルツリーがそびえて、そこに続く石畳の小径とその周りには花壇をつくり木陰にはベンチを置こう… 住民が集い憩うコモンスペースも、自分の庭のようにゆったりとくつろげる空間に…。
そんな素敵な環境に暮らしてみませんか?
コーポラティブタウンに関するお問い合わせ、ぜひお気軽にお寄せください。